2012年6月6日水曜日

モード学園スパイラルタワーズ

名古屋のモード学園スパイラルタワー(どなたかの写真を持ってきました)

名古屋への道中、御堂筋線に乗っていると、
モード学園の学生募集の広告が貼ってありました。

「Webクリエイターコース」とか
「ヘアメイクアーティストコース」とか
夢を仕事にするようなコースがいくつもあるようです。

ふと目に留まったのが、「カーデザイナーコース」。
カーデザイナー、いいですよね。
私もスポーツカーのデザインなんてしてみたい。

しかし・・Webクリエイターやヘアメイクアップアーティストは
絶対数がそれなりにいますし、スキルを磨くことで、ある程度は
夢を実現できうる内容だとは思うのですが、
カーデザイナーはどうでしょうか?

なりたい人は一定数いるかもしれませんが、実際になれるのかどうか?と
考えると、先の2つとは実現可能性が格段に違うのが気になりました。

・・・

私自身は、大学を出たあとに、音楽の専門学校のようなところへ
通ったクチで、そして結局は学校で学んだこととは
関係のない仕事についたわけですね。

今になって思えば、学費を稼ぐために、深夜のアルバイトをしたりして、
結構苦労していたのです。それを惜しげなく夢のために使っていた。
夢を実現するための数少ない手段のひとつだと考えていたからですね。

でも、ミュージシャンになる方法として、学校に行くということが
必ずしも近道であるとは、今は思えません。
おっさんになった今は、近視眼的な技術や、音楽理論的な知識が
音楽マーケットで求められているのでないことはすぐに理解できます。

バンドであれ個人であれ、他とは異なる個性を発揮し、
その人やグループでなければ作れない音を作ることと、
それを話題にするための企画こそ、大切なんだとわかります。

こういうのは若者から見ると、きっと汚い話で笑止千万なのでしょう。
事実私は、そう思っていました。青二才、ですか?そのとおりだと思います。
私こそ、正真正銘の青二才で世間知らずの温室育ちだと思うのです。

で、自ら好き好んで、学費を苦労して捻出し、結局は役に立たない
学校のために使ってしまった。

もちろん、どう学び、自分をどう育てるかは、個々人次第です。
学校に悪意はありません。
確率的にどうか、というだけの話です。

でも、後になって、おっさんになって、被害妄想的に思うときがあるわけです。
あれはある種の搾取だったな、と。

何が言いたいかというと、魅力的なコースを設定することで、若者をひきつけ、
入学させることで、公正に合法的に若者から「搾取」する素晴らしい方法だ、ということです。
もちろん、搾取されるかどうかは、学生本人次第だとは思います。
私のように無為に過ごすのは、明らかに本人のせいだと思うわけです。

ちょっと話は変わりますが、
「求人広告」というものは、企業があるかぎりなくなることのない、
いわば無尽蔵の資源を扱う市場だと思っています。

そのような考え方で、専門学校というものを見ると、
若者がいるかぎり、夢に向かって成長したがるものであり、
それの道しるべとなり、知識や技術のよりどころとなる専門学校というものも、
また存続しつづけるものであると思うのです。

そして、まっすぐな若者が、夢を実現するための方法の一つとして、
専門学校という道を選び、きわめてポジティブな気持ちで、学費を納める。
学校は、基礎技術や知識を教える。
学生は夢に一歩近づいたような気になる。
・・・

ビジネスとして、モード学園のコース設定は、素晴らしいなと思うのです。
多様なコースを設定することで、夢を追う人を一人でも多く獲得できるので。

そしてまた、名古屋駅前のスパイラルタワーのような、
素晴らしく美しく、夢のある建築に再投資することで、
若者の憧れをひきつける、すばらしい循環だと思うのです。

名古屋で、スパイラルタワーの美しすぎる姿を見て、
いろいろ考えさせられました。

0 件のコメント:

コメントを投稿