2011年10月29日土曜日

ブルーバード・シルフィのデザイン


私は日産の繊細なデザインが好きだ。

新しいフーガやティアナに施された
『どう見えるか?どう見られるか?』をよく意識したデザインは、
鼻につく、とも思えるけれど、神経がいきとどいている感じがして好きだ。

でも、一番好きなのは、ブルーバード・シルフィかもしれない。

それは、単にブルーバードのデザインが好きなのではなく、
あのクルマやそのクルマをイメージさせるから、気になるのだ。

(『どっちのメーカーがデザインをパクッている』という議論はいったん脇におきます)


たとえば、フロントフェイス。
このヘッドライトは、996型911の後期型から引用ですよね。


格下のボクスターとの類似感のため(?)に不人気だった前期型ではなく、
後期型から引用するところが、なかなか芸が細かいです。



また、サイドウィンドウのシルバーのモールは、
特に後端部分の非常に繊細な造型が、
アストン・マーティンV8ヴァンテージに通じる美しさがあります。
これは似ている、というわけではなく、そのデリケートさへのシンパシーですね。




















そして、羽ばたく翼のような造型のリア・コンビネーションランプは、
BMW5シリーズからの引用が見られます。高さは全然異なりますが、
基本フォルムと、翼の付け根部分にある丸の使い方はとても良く似ています。
ちなみに私は薄いライトが好きなので、むしろブルーバードの方が美しく感じます。



























特筆すべきは、このブルーバードが大衆を対象に作られている、ということです。
乗員5人をきちんと乗せて、乗降性も確保するために、全体のフォルムは
ややずんぐりしていますが、細部の処理は高額・高性能でデザインコンシャスなクルマたちから
巧妙に引用してあり、全体の印象としては、ちゃんとブルーバード・シルフィとしての個性が
表現されています。

完全にオリジナル、なんてものは世の中にほとんどないのだから、
あんまり細かいところに目くじらを立てても仕方がないと思うのですね。
そのうえで、既存のものを新しい組み合わせの中で取り入れて、
オリジナルを作り上げる、という姿勢には共感するわけです。

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